ゴム輪結紮術体験談 内痔核

外科医が内痔核の患者になった話

術後3日目 まだ痛い

朝起きるとまだ痛い。

痛みは2点くらい、、無くなるかと思ったが残念。今日は出張で数時間電車に乗る、大丈夫かなと不安がよぎるが仕方ない。朝ボルタレン(25)を2錠内服。鎮痛薬、塗り薬を大量にバックに詰め込む。

電車待ちで暫く立っているとジンジンしてきた、やはり血流が増えるからか、、。仕事(手術中)は大丈夫なのに(早く電車来てくれ!)

電車の中でアセトアミノフェン(200)を3錠内服、座ってるせいかもしれないが痛みはほぼゼロ、車内で睡眠。

会議中は大丈夫であったが、その後の懇親会が不安で気になる、、。懇親会では、そーっとビールを一杯だけ(飲むなよ!)、食欲もあり楽しいひと時を過ごす。もちろんお酒がメインになる二次会には不参加。

ホテルに帰って2度目の排便に挑む!ゆっくりじっくりといきみ、なんとかできたが痛い、。また脱出している内痔核を戻さなければならず、、、ゆっくりとじわーっと、、

ギュン!!(痛ー!)

この日も排便よりも内痔核戻しの方がつらい。でも今日は冷やし作戦(シャワー水)、温め過ぎても血流増えて痛むのか?

もやもやしながら就寝、やっぱり冷やした方が良いのか?(血栓性外痔核なら禁忌だと思うが)

 

 

 

 

 

 

 

術後2日目 痛い、食欲低下

昨日の深夜の激痛が頭をよぎり、今日は便をしないと固く誓う。

悪循環のような気もするがあの悪夢はもういやだ、男は痛みに弱いのか、、。何故か出産を経験する女性に尊敬の念が芽生える。

朝起きてからは2/10の痛み、その後痛みが増してきて内服、塗布。はやく治らないかと願う。術後の患者さんはこんな気持ちなのかな?

明日からは出張、大丈夫かな?いっぱい痛み止め持って行こう、、比較的スムーズにス睡眠。

何故だか食欲もない、いつもは溢れるモチベーションもない。

続く

術後1日目 排便後激痛

明後日起きたら痛みは1/10くらい、仕事できそう!!なんとか予定手術もこなし夕食へ。

痛くなるのがいやだったので、アセトアミノフェンロキソニンは内服、軟膏も塗布。

外食であったがだんだん痛くなり、排便したくなるが、夕食中の友人には言えず頑張る。

非常に恐怖であったが排便決行。痛いが我慢できるくらい。大丈夫と思ったのが間違いで脱出した痔核を戻す瞬間に声が出て出るくらいの痛み、、。

その後夜悶絶、風呂に入ってもダメ、頓服服用してもダメ、、2度目の涙であった。

なんでこんなにも痛いんだ、、救急車呼ぼうかと脳裏によぎるが、やっぱり有り得ないと思い直し悶絶。寝落ち、、。

続く

ゴム輪結紮後、当日夜激痛、そして涙

無事に終わって帰ると段々と痛くなる、、。

歯状線(内痔核と外痔核の境界)よりも内側でゴム輪をかけてもらったのに、、おかしい。

神経が内側まで通っている肛門なのか?はたまた外側が引っ張られる痛みなのか?いずれにせよ立っても座っても寝ても痛い。激痛である。基本的には温めた方が良いと思っていたので風呂につかる。気持ちいい、いける!でも、風呂から出てしばらくしたら、また激痛。この日何回風呂に入ったか覚えていない、、。ひょっとして冷やした方が良かったか?

久しぶり痛みで涙した、そして寝落ち。大丈夫なのか??

続く

ゴム輪結紮術

肛門鏡(肛門内をみる筒)を入れた状態でゴム輪結紮を行う場所を探している。これは非常に重要で、外側過ぎると神経が走っておりかなり痛む(外痔核が痛くて、基本的に内痔核が痛くない理由である)。今からゴム輪をかける箇所を摘んで痛くないかをチェックするのである。ただ筒を入れられて痛みや引っ張られる痛みはあるので、痛みはゼロではない。

「痛くないですか?」

「すごく痛くはないよな気がします」

「じゃあ、大丈夫だね!」

「は、、はい、、」

などとやりとりが行われ、

「痔核が大きいなあ、、じゃあ行きますよ〜、ちょっと大きな音がしますよー」

(もうひと思いにやってくれ、、)

 

「バチン!!」

処置が終わった、、。

診察開始から処置終了まで5分程度(10分?)

ジンジンするが我慢できないことはない。気持ちが高ぶって痛みをあまり感じていないのか?心より感謝の意を伝えた。

あとは支払いを終え薬をもらい帰路についた。なんだかどんどん痛くなってきたきがする。

続く

ついに受診

ついにこの日がきた。

仕事を早退し、タクシーで病院に向かう。車内でも焦りからかなんだか痛みが出てきた。

到着し受付、特に羞恥心はない。よく見ると待合室のソファーの上に円座(真ん中に穴があいてるクッション)がいくつかある。やっぱり内痔核の治療にも慣れているのだなあ、と安堵していると、比較的早く診察室に呼ばれる。どんな診察で、どんな治療方法となるのやら。初診の患者様はいつもこんな気持ちなのか、、不安である。

 

診察は予想通り痛かった、、。

そして、「可能なら今からゴム輪結紮をやりましょう」と医師より提案される。なんだか頭がボーッとして思考能力が低下している気がする、、。だがこれまでのつらい日々が少しでも良くなればと思い、「お願いします」と振り絞って伝えた。

ああ、これから処置(ゴム輪結紮術)が始まるのか。なんだか脈拍数が上がってきた。

ジオン注射じゃないのかあ。

続く

治療への決意

淡い期待とその裏切られる日々を重ね、ついに何かしらの治療をする事を決心した!もはや心は折れそうになっており、少しでもはやく明るい未来(痛みのないトイレ)への渇望で満ち溢れていた。

何かしらの治療とは、、

1)結紮切除

2)ゴム輪結紮術

3) ジオン(ALTA)(注射)

の3つが主であり、どれにしようか悩む。特にジオンは自分でも経験がないし、自分の病院ではジオン注射やってない。そもそも自分の病院なんかで治療なんていやだ、、(麻酔科、外科、手術室看護などの顔を見て浮かべるととてもとても、、)

「自分の病院以外で、あまり痛く無く、しっかり治るやつ」がいい!

というわけで上記1)-3)全ての選択肢と経験が多い病院を探すことに、、。やっぱり病院探しはスマホでのGoogleになる(病院の広報活動もスマホページの充実ですな)。もちろん口コミは無視です(silent majority 、良い経験をした患者様も悪いし経験をした患者様も殆どの人が口コミとかしないのでわからない)。

直接電話が1番です(どんな治療をやっているのか?など)

人と人との関係なので電話口対応はかなり重要だと思う。まだ受診もしていない人に対して電話の終わりぎわに「お大事に」と一言言われるだけでかなり嬉しかった。

こういう細かな所も患者になると分かる、かなり疲弊していて藁をもすがる思いなので、優しい対応はオアシスである。人にあまり相談できないケースは特に嬉しい。

とにかくひとつ受診するクリニックを決め、数日後に行く事を決心した。(電話したけど行かなかった他の病院やクリニックはすみません)

いよいよ受診、治療が近づいてきた。

明るい未来が近づいてきたか?

続く